書評記事

「転職の思考法」とは「入社前から入社後の転職を考える事」その1

投稿日:2019年8月21日 更新日:

最近になって副業という言葉をよく聞くようになりましたが、できれば同じ会社でずっと働いていたいですよね。同じ会社が無理でも自営業よりは雇われて働いていた方が仕事だけに集中できますから何かと有利でもあります。しかしいざ転職市場に飛び出して新しい会社に入れるのか?そんな疑問を多くのサラリーマンが抱えています。今回紹介する本はそんな人たちの背中を押してくれる一冊です。

 

こんな方におすすめ

 

  • 他社でやっていくだけの価値が自分にはないと思っている
  • やりがいとお金を両立させたい
  • 自分で自分のキャリアをデザインしたい

 

 5.0

 

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む  転職の思考法

 

You tubeのとあるサイトで知った本でしたが、読んでみたら面白かったので転職を考えている人、

今の会社に不満はない人、そして当方の様に投資家の方も試しに読んでみてください。

 

内容が充実した本なので3回に分けてレビューします。

転職の思考法 その2
「転職の思考法」とは「入社前から入社後の転職を考える事」その2

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座右の名著にしたい転職の思考法の完結編
「転職の思考法」とは「入社前から入社後の転職を考える事」その3

前回に引き続き「転職の思考法」のレビューです。 今回は『ほとんどの人に、「やりたいこと」なんて必要ない』と『自分に「ラベル」を貼り、コモディティから脱出せよ』を取り上げます。 どちらも「フワフワ流れて ...

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次々とステップアップしていく

絶対にそうした方が楽しい

 

 

著者・出版

著者

北野唯我(きたのゆいが)

就職氷河期に博報堂へ入社し、経営企画局、経理財務局で勤務。その後、ボストンコンサルティンググループを経て、2016年、ハイクラス層を対象にした人材ポータルサイトを運営するワンキャリアに参画、サイトの編集長としてコラム執筆や対談、企業現場の取材を行う。

 

出版

ダイヤモンド社

 

概要

内容をひと言で言ってしまうと

今自分がいる業界が衰退してしまう前に「技術資産」と「人的資産」を蓄え、「生産性の高い業界」に転職しようです。

とりわけ日本人は「転職することは悪」という丁稚奉公の考え方から抜けきれておらず、生涯その会社に人生を捧ぐことを良しとします。

ですが時代は変わりこれからは自分で自分のキャリアを設計する事が大事になりました。

 

それでも多くの人が転職に二の足を踏むのは、他人が用意したレールの上を歩くことに慣れきってしまい、自分で意思決定したことでそれまで所有していたものを捨てるのが怖いからです。

この本はそんな日本人の為に「どうすれば転職を有利に運べるか?」知識でも情報でもなくその判断基準となる「思考法」を物語形式で指南しています。

 

全体的には「仕事で出世していきたい人」向けですが、投資家とも相性がいいと感じたので今回レビューをしてみたいと思います。

 

技術資産、人的資産、業界の生産性とは?

転職活動で1番大事な項目は「業界の生産性」です。

少しでも上に行けるように

 

「50年は長い。そんな長い年月、どこを見て働くかによって、ビジネスパーソンとしての価値はほとんど決まる。マーケットバリューがある人間には、自由が与えられる。好きなときに会社を辞めることができるし、好きなところで働くことができる。だが、上司だけを見て生きてきた人間に自由はない。一生、自分の上司の顔色を見て生きなければならない。」   p32より抜粋

 

マーケットバリューとは言葉通り「自分の市場価値」の事

転職を有利に進めるためには、新しい会社に「自分を商品として売り込むためのマーケットバリュー」が重要になります。上司ではなくお客さんを念頭に仕事をしてきた人はマーケットバリューがあると言えます。

 

そしてマーケットバリューは次の3つに分けられます。

マーケットバリューの内容

①技術資産・・・営業、接客、開発などの「具体的な職種」と「リーダーの経験」の2つ

②人的資産・・・人脈の事。転職しても前の会社の人がどれだけ自分の為に動いてくれるかと言う事。

③業界の生産性・・・その業界で働いている人の1人当たりの生産性、粗利益の事。これが給料の原資となる。

 

この3つが揃った仕事をすると稼げます。なかなか揃わないですけどね・・・w。

そしてこの中で一番大切なのは「③業界の生産性」です。

 

技術資産や人的資産がいくらあっても、衰退産業で働いていてはいつまで経っても給料は上がりませんよね。昨今の製造業や介護業、小売業、あと音楽業界もいい例です。稼げないのは生産性が低いからです。

そして「なぜ生産性がないのか?」それは「ノウハウが出尽くしてしまったから、考えらえるアイデアを一通りやり尽くしてしまったから」に他なりません。転職するなら成長産業にしましょう。

 

 

この考え方は投資をする上でも重要です。

稼げない業界 → 値下げ競争になる → レッドオーシャンになる → 業績の落ちる企業が増える → 株価が落ちる → 株が売られる → 株主の含み損が増える

簡単な論理ですね。

大企業や老舗と言われる企業に投資すれば損はしないけど、大きく資産が伸びる事もありません。新興企業に投資するのは勇気と努力が必要ですが、それが投資の面白さだという見方もできます。当方は「安定が一番の不安定」だと思っているのでチャレンジングな企業を応援していきたいです。

 

shige
投資家なら人脈はともかく「伸びる業界はどこか?」と「自らの投資技術は古くなっていないか?」を常にチェックする必要があります。
つまり危機感の問題ですね。失敗しても何の保証もありませんからサラリーマンよりハードですね。
聞き手2

 

こちらの「時代は変わる」の項目もご覧ください。

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shige株式投資で役に立ちそうな言葉は小説の中にもあります。 今回はそれを紹介してみたいと思います。  5.0 命もいらず 名もいらず 下 明治編 日々の雑事にも一喜一憂せず堂々と生きる主人公に圧倒 ...

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そして次項は成長産業を見極めるために必要な、「仕事のライフサイクル」についての説明です。

 

仕事のライフサイクルとは?

仕事のライフサイクルの図

なんとなく頭の中で思っていた事を作者にうまく言語化していただきました。

どんな仕事にも寿命がある。例えば昔はIT産業なんてなかったし、今は電話の交換手なんて仕事はない。時代とともに消える仕事、新しく生まれる仕事がある。だからサーファーが波を乗り換えるように、成長している業界に転職しようよという考え方が「仕事のライフサイクル」です。技術資産と人的資産はそのためのパスポートなんです。

 

仕事のライフサイクルの段階

①少人数の優秀な人たちが、新しい仕事を始める段階

②その仕事が儲かるとわかって新規参入が増える。そして人手不足の状態になる段階

③人手不足解消の為仕事をマニュアル化して誰でもできるようにする。人件費は増えるが市場飽和で商品が売れず、値下げ競争になる段階。

④仕事を機械化して人減らしになる段階

どんな仕事も①から始まって④で終わります。

これはこの本を読んでいて一番面白かった考え方です。

ここでいう「イス」とは雇用の数の事ですが、それぞれの段階が具体的にどの業界になるか考えてみました。

①・・・当方が保有しているアイアールジャパンの「IR SRコンサルティング」という業界。一般人ではまず思い浮かばないジャンルですね。

②・・・民泊関連。旅行というジャンルは昔からありますが、一般の家に泊まるという発想が面白いです。成長が早くて法整備が追い付いていないですね。

③・・・製造業、小売業など。労働者が多いわりに、商品の売れ行きがいまいち。値下げ競争と経費削減で人減らしになるのは目に見えています。

④・・・電力やガスなどのインフラ関連業界やIT業界。

 

当方は発電所の構内の掃除のアルバイトを一度だけやったことがあるのですが、発電所内は作業員が少なく機械の動く音が不気味に響いていたのを覚えています。

またレジのアルバイトをやった時も、絶対になくならない仕事思っていました。でも今は店員ではなくお客さんが操作する「セルフレジ」が普及してきたので時代とともに消えゆく仕事なのかなと感じています。

 

投資家として分析すると、amazonなどのネット通販が台頭した現代では小売業はレッドオーシャンですね。電力などのインフラ関係はストックビジネスとしては有望ですが、今から買っても後発すぎなので相場が暴落・調整するまで待つか、最初から「買いリスト対象外に」するかの二択になってしまいます。

IT業界は個人でもプログラム組んでアプリ開発とかやっているのでこれもレッドオーシャンで買いの対象外です。

 

伸びている業界をどうやって探すか?

どうやって探すか?

メディアが報道する前に見つける

 

伸びる業界を探す方法は2つあります。

①複数のベンチャーが参入し、各社が伸びているサービスに注目する

②既存業界の非効率をつくロジックに着目する

①はネットで「xx業界 ベンチャー」で検索する。出てきた企業を片っ端から調べていき、設立年度が若い会社がたくさんあって投資資金も集まっていればそれは「伸びているマーケットに人と金が群がっている証拠です。

②は業界が30年以上続いていて、かつその業界の中に非効率があり、まったく違うアプローチで攻めている事業を持つ会社はいずれ成長するのです。

 

②の実例をあげれば、当方が保有している「ハイアスアンドカンパニー」です。この会社は建設・不動産銘柄なので業界は30年以上続いていますが、

・単独で経営していた中小の工務店をFC化して、1つの工務店の成功事例を他のFC店にも伝えるという「経営効率化パッケージ」

・楽天と共同でやっている簡易宿泊施設

・人口減少による家の相続問題を扱う「空き家バンク」

日本の住宅は新築の時点が一番価値が高く、その後時間がたつにつれて徐々に資産価値が落ちていくという流れでした。これではいかんと思ったのがハイアスの社長で、日本の住宅価値を向上させるという命題を掲げて経営しています。

これも業界の非効率をつくロジックなので是非とも成功していただきたいです。

 

話を戻して、そもそも後発の企業が先発の企業と同じやり方で同じ商品を同じ相手に売っていても利益は出ませんよね。

だから本当に賢い人は今多くの人が参加している業界ではなく、いずれ多くの人が参加してくるであろう業界に一番乗りしてその時を虎視眈々と待っているのです。大企業がそれをやろうと思うと各部署に許可を取ってからの参入になりますから、少数精鋭で動くベンチャーの方が有利なのは言うまでもありません。

つまりは

「皆と同じ」じゃ儲からない。TVで見たじゃ遅すぎる。一匹狼に未来がある!

のです。

まとめ

大切なポイントを振り返ると

・自分のマーケットバリューを高める
・仕事のライフサイクルを意識する
・伸びている業界を探す

これを常に意識して転職活動、株式投資をしていきましょう。

まだその1ですが、本の内容はチームと契約する時からオファーがあったら移籍することを伝えるスポーツ選手ような印象を受けました。

実力のある人にはやりやすい時代になったし、逆に言えば格差がますます広がっていく時代にもなったと思います。

 

ということで、これからの一般人も入社した時から転職を意識した方が良いようですね。仮に転職しなくてもマーケットバリューを高めておいて損はないと思います。

みなさん、一緒に頑張っていきましょう。

その2に続きます。ありがとうございました。

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shige

名前・・・shige 年齢・・・アラフォー 職業・・・自動車部品加工の町工場勤務 居住・・・愛知県 最終学歴・・・音楽の専門学校中退 目標・・・10年以内に東海道を一息で歩くこと 経歴 もともとはギタリストになりたくて専門学校へ通うが挫折。その後アルバイトと無職の期間を繰り返し35歳にして現在の会社の正社員となる。株式投資自体は20代の半ばにホリエモンの一連の行動で興味を持ち、デイトレを1年やったことが始まり。しかし100万円損をして10年ほど株式投資から遠ざかる。 現在はファンダメンタルズ長期投資にスタイルを変更してポートフォリオ全体でわずかながらプラスの成績を継続中。

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